土地・建物の不動産活用方法として「トランクルーム運営」が人気となっています。賃貸アパートやマンションに投資するよりも初期費用が少なくて済み、ランニングコストも安いのが魅力です。
トランクルーム運営を始めるための「トランクルームとレンタルスペースの違い」や「トランクルーム運営」について具体的に知ってみたい人も多くなっています。
「トランクルームとは何か」や「どんな種類があるのか」をご紹介しながら、運営を始めるための3ステップをご紹介しますので、基礎知識や注意点として参考にしてみませんか。
トランクルームとは
まず、トランクルームとは何かですが、貸倉庫として個人や企業の荷物を保管しておく施設です。屋外にあるコンテナなどを見ることが多くありますが、室内にある場合もあります。
また荷物を保管するだけでなく、様々なサービスも兼ねているケースもあり、様々なスタイルでの運営が行われていますので見ていきます。
トランクルームを利用する目的とは？
トランクルームの利用者も個人や企業と様々で、どんな荷物を多く預けているのかも気になるでしょう。2015年に公開された不動産情報サイト「LIFULL HOME’S」のアンケート調査によると、全体の40.8％が家具を預けている結果となりました。
次に多いのが書籍や雑誌などで36.3%です。アウトドア・レジャー用品34.8%、家電30.0%の順となっています。
使わなくなったり、季節で使用したりする家具や家電、趣味の書籍や雑誌などが多い傾向と言えます。
また、トランクルームを使用する動機としては「荷物が入りきらなくなったこと」が39.8%と多い理由です。荷物としてかさばるもの、量が多いものがトランクルームに保管されていると言えます。自宅に収納スペースが少ない場合も多く、自宅以外の場所に保管する目的が主な理由です。
トランクルームとレンタル収納スペースの違い
トランクルーム以外にも「レンタル収納スペース」もありますので、この2つには違いについても理解しておくのがおすすめです。
トランクルームの場合は、業者と利用者とで「寄託契約」を結ぶのが特徴と言えます。荷物の保管に関して、業者が責任を持つよう契約を取り交わします。荷物の汚れや破損等に関して一定額の補償が確保されているのがトランクルームです。
一方、「レンタル収納スペース」の場合には、「賃貸借契約」が結ばれ、スペースを借りる契約のみを行います。賃貸で部屋を借りるように、保管スペースを借ります。荷物の保管責任までは問われないのが「レンタル収納スペース」の基本です。
倉庫業として営まれるトランクルームと不動産業として行われるレンタル収納スペースでは違いがありますので注意しましょう。
トランクルームの種類【屋外型・屋内型の違い】
トランクルームの種類ですが、大きく分けて「屋外型」「屋内型」の2種類がありますので、それぞれの違い、メリット・デメリットについてもご紹介します。
屋外型（コンテナ型）トランクルーム
屋外型の場合には、コンテナを設置して収納スペースにすることが多くなっています。コンテナを置くだけですので、初期費用が少ないのがメリットです。
ただ、屋外に設置する場合には丈夫で、トランクルーム内の温度や湿度管理も保たれることが必要です。また、設置場所によっては景観に配慮して設置する必要もありますので、そのことがデメリットになるケースもあるでしょう。
屋内型（ルーム型）トランクルーム
ビルやマンション内などにスペースを作るのが屋内型（ルーム型）トランクルームです。室内のために温度や湿度管理、セキュリティ面での安心がメリットです。空室対策で運営する場合は初期投資が少なくて済みます。
ただし新しく作る場合には、設備投資が高くなる点がデメリットです。
運営を始めるための基礎知識【3ステップ】
トランクルーム運営するにあたっては3ステップが必要ですので、基礎知識として知っておくといいでしょう。
①その土地にトランクルームが設置可能かを確認
まず最初に法律上、その土地にトランクルーム設置可能かを調べましょう。最寄りの役所などに相談して確認後に行うのがおすすめです。
②立地や需要を下調べする
次に立地や周辺のトランクルーム需要を下調べしましょう。周辺の競合店数や稼働率についても調べます。競合が多すぎるのも良くなく、またあまり利用者がいない、年間を通した需要がない立地も適していません。
運営会社に聞いたり、専門業者に調査してもらったりして事前にマーケティング調査をする方法もおすすめと言えます。
③トランクルームの運営方式を決める
3番目にトランクルームの運営方式にも様々な方式がありますので検討しましょう。
主に4つの運営方式があります。
・一括借り上げ方式（リースバック方式）…運営会社に一括でトランクルームを借り上げてもらい管理をお願いします。賃料収入だけを得る方式です。
・業務委託方式（フランチャイズ方式）…利用者募集や集金、清掃などの管理業務だけを運営業者に委託して手間を省くスタイルです。
・定期借地方式…一定期間だけ土地を貸し出して賃料を得る方式で、コンテナの設置や管理などについては業者が行います。
・自己経営方式…土地選びから、トランクルーム購入や設置、利用者募集、荷物の管理や集金まで全てを自分で行う方法です。
それぞれに予算や設備の準備、手間やリスクなどが異なってきますので、いろいろ考えて選択するといいでしょう。
まとめ
トランクルーム運営について基礎となるものを解説しました。トランクルームの種類や、運営を始める3ステップについてはすぐに役立ちます。
これらの情報をもとにトランクルーム運営を考えてみるといいでしょう。